桃太郎

2018/3/8

 こりん星の人が桃太郎にケチをつけて何故か物議をかもしている。

 桃太郎に関する考察や提言は、過去さんざんされてきたが改めて考えてみたい。

 

 確かに、暴力で物事を解決しているという点において、やや大人げない対応であるかもしれない。
 では、どうあるべきか。

 鬼がそもそも何をしているかを考えるとおそらく「鬼が島の不法占拠」「本土へ上陸しての略奪」このあたりが、主な彼らの行いであろう。

 では、話し合いで解決するためにはどうするか。

 おそらく、鬼があのような事をしながらも、何も対策が打たれないあたり、当局がかなり弱腰な姿勢をとっていることは間違いないだろう。

 お爺さんとお婆さんは、政府の弱腰な姿勢を批判しながら、桃太郎を育てる。
 成長した桃太郎はお爺さんとお婆さんの教育の甲斐あって、見事なまでの急進右派に成長する。忠実なイヌ。フットワークの軽いキジ。工作の得意なサルというブレーン手に入れた桃太郎は、生まれ持ったアジテーション力の高さで、現状に不満を抱く大衆を煽動。鬼への敵愾心を利用して、右派勢力をまとめ上げて一躍政権与党の座に就く。

 政権の座に就いた桃太郎は、すぐさま鬼ヶ島への攻撃を提言するが、右派をまとめ上げたのが裏目に出た。

 彼は、鬼への怒りを利用して右派をまとめ上げたが、その中には中道右派や穏健派も混ざっている。
 自らのスタンスとは異なるものの、穏健派、中道右派の言葉を無視することはできず、対話と圧力をもって鬼との交渉に挑む桃太郎。

 シーレーンを確保することにより、鬼ヶ島の補給を断ち、輸入を制限。
 さらに、預金口座の封鎖を行い、鬼ヶ島を経済的に完全に孤立させる。

 しかし、鬼ヶ島で餓えてやせ細り、死んでいく子鬼たちの映像がスクープされると、世間は一転同情論に傾く。

 鬼に対して融和的な左派勢力の感情に訴える作戦と、彼らが煽動した若者による反飢餓デモにより、連日メディアは桃太郎を血も涙もない宰相として報道。

 通常の国会審議においても、嫌がらせ的な不信任案の提出など、法案審議に支障をきたすようになる。

 与党内でも責任論が浮上し、桃太郎の退陣論が論じられるようになり、桃太郎は国会の審議を正常に進めるためにも、鬼ヶ島に対する人道支援と、対話を粘り強く呼びかけていくことを余儀なくされた。

 一旦、鬼ヶ島対策への批判が吹き止んだと思ったのもつかの間の事であった。

 弱腰政策を連発する桃太郎に対して、海軍大臣と陸軍大臣が連名による帷幄上奏を行う。
 一転窮地に追い詰められた桃太郎内閣。

 桃太郎は、内閣の刷新を行おうとするが、ここにきて陸軍省・海軍省がともに大臣の任命を拒否。
 軍部大臣現役武官制を敷いていた為、桃太郎内閣は陸軍大臣、海軍大臣を任命することができず解散に追い込まれる。

 桃太郎は失意のまま政界を引退。気が付けば20年の月日が経っていた。

 この政界の混乱による間隙を突く形で、鬼たちは鬼ヶ島近海の島に強硬上陸し、占拠してしまう。
 彼らにしてみれば、食うや食わずやの限界まで追い詰められた状況での、身を護るための捨て身の侵攻であった。

 世論は無責任にもこれをもって一気に征鬼論に傾き、桃太郎派閥の強硬右派勢力が政権を再度奪取。
 首相の任命式の直後に、鬼ヶ島への攻撃を閣議決定、御前会議での承認を経て、海軍2個師団が攻撃に乗り出した。

 御前会議の決定を見越して待機していた新鋭の航空母艦から、爆装した航空機が空へと飛び立っていく。
 72時間におよぶ艦砲射撃と航空爆撃により、地形が変わるほどに荒れ果てた鬼ヶ島。

 その様子をテレビで見た桃太郎は、そっとテレビを切り、仏壇でほほ笑むお爺さんとお婆さんに手を合わせた。

 「鬼退治・・・完了いたしました」

 なぜか、むなしい涙が流れ落ちた。

 鬼退治を達成した海軍の凱旋パレードが華々しく行われ、人々は笑顔で彼らを出迎える。
 鬼ヶ島から奪った金銀財宝により経済も好転。当時、海軍を指揮した海軍大臣は、国民の人気の的となり、いつしか内閣総理大臣の座にまで上り詰めていた。

 鬼ヶ島から得た潤沢な資金による艦隊増強。

 急激な軍備の増強に危機感を募らせる隣国からの圧力が強まり、国際社会に不穏な空気が流れ始めていた。

~完~

 

 あれ・・・平和的に政治的解決を図ろうとしたのに、適当に思いつくままに書いていたら武力で鬼ヶ島を制圧してしまった。

 めでたしめでたし。

 

 天の神様

 なんか、不思議な話になってしまいましたがこれはこれでよしとしましょう。
 昔話が今後も人気でありますよう、父と子と聖霊の御名においてお祈り申し上げます。

 えいめん!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。