ドラゴンクエストの功罪

2018/04/20

 ドラゴンクエスト(主にI~III)の世界観というのはとても偉大で、ここで作られた、ある種のステレオタイプ的なファンタジーゲーム世界を構築している。

 ここで生まれた世界観というのは、日本においては、現代でもなろう小説などに脈々と受け継がれている。

 

 竜王なり魔王なりを倒しに行くというストーリーはシンプルで解りやすい。

 武器の序列も、過去に色々なゲームで出ているが、改めてこのような序列でゲームを作り、大々的に認知されたのはドラゴンクエストであると言える。
 「木製<銅<青銅<鉄<鋼<なんか素材じゃなくて形状や特徴が名称に<架空の金属<ユニークウェポン」

 解りやすくて良い。
 これらは、実際に金属の強度や加工難度に準じているのでイメージしやすい。

 そして、ある程度素材が極まると(鉄・鋼)、今度はそこから素材ではなく、工夫(形状や機能など)によるイノベーションを求める方向へいく。おおばさみとか、ドラゴンキラーとか、まどろみの剣とかである。

 だが、そうした工夫も、伝説的な金属、オリハルコンやミスリルやら、ヒヒイロカネやらといったものには勝てないのである。しかしながら、そうした武器も、人知を超えた伝説上のユニークウェポン、ロトの剣のようなものには勝てない。

 実に分かりやすい序列である。
(話は変わるが、ロマサガ2において最強の攻撃力を持つ一角が開発産のクロスクレイモアである点は、人間が人間としての政治、軍事の力で、神に等しい存在から世界を奪い返すというシナリオに実にマッチしていると思う)

 

 逆に、魔法の属性については、ドラクエはやや解りにくく、あまり広まっていない。
 メラ(火)、ギラ(光熱?)、イオ(爆発?)、バギ(真空刃?)、ヒャド(氷)、ライデイン(雷)

 おそらく、頭の3つは、ゲームによっては「火属性」として纏められるものである。
 ものによっては、バギとライデインも同じ風属性でまとめられる可能性がある。

 陰陽五行やら、四元素説など、現実の理論に立脚しない構成であるためイメージしにくかったのだろうか。

 あるいは後に「属性」という考え方がゲームの世界でメジャー化した事もあり、属性化できないドラクエの魔法体系はそこまで広まっていない。

 「爆発属性のキャラ」とかいたら意味不明である。絶対ギャグキャラである。

 

 城についても、実はJRPGについては、少し不思議な発達をしている。

 日本の平山城のイメージが、ドラクエの城には適用されているように見える。
 城があって、堀があって、城下町があるスタイルである。

 半面、TESなどでも見かけるのは「城郭都市」である。
 いわゆる、砦としての機能に、市街地を内包した城である。塀の中に町があるスタイルである。

 ドラクエでいうと5のグランバニアはギリギリ城郭都市と言えるかもしれないが・・・あまりメジャーなスタイルではない。

 日本における現代に残っている城が、一国一城令によって残った各地の象徴的な政治拠点としての平山城であることが影響しているかもしれない。これらは、総構えという緩やかな防御構造を持っているが、カルカソンヌのようなゴリゴリの城郭都市ではない。

 ドラクエにおける城のある町のイメージは、江戸であったり、名古屋であったり、大阪やら姫路なのである。

 主人公も若く、軽装のイメージがある。
 日本におけるメジャーな伝承として、牛若丸であったり、桃太郎といったものの影響であろうか。

 日本におけるファンタジーの主人公で

 30~40代のゴリゴリマッチョなゲルマン系orノルマン系のオッサンが、髭とか三つ編みにしちゃってて、顔には戦化粧のマーキングがしてあり、鎖帷子の上にガチガチの傷だらけの鎧を着て、ハンドアクスで戦うというのはあまりない。ドラクエIIIも15歳の少年だし、ほかの作品でも、若い。ただ、ドラクエIIIのオルテガはこのスタイルに見える。

 

 こういった要素をかきあつめていって、美しいところをまとめて、変な要素を加えて先鋭化させると、ゲーム系ファンタジーのなろう小説になる訳である。

 

 意外と、一つ一つを見ていくと、割と日本の文化に根差してるのだなと感じることができるのが興味深い。

 

 天の神様

 私もゴリゴリマッチョ系主人公はそこまでなじみがありません・・・
 彼らにもうちょい活躍の機会をお与えください。 

 父と子と聖霊の御名においてお祈り申し上げます。

 えいめん!

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