アピールポイント

2018/04/26

 競合他社がいる環境においては、自社のサービスを明確に差別化して、特徴として売り出していくことが必要である。誰でもわかっていることだ。

 

 

 やたらと禁煙アピールの強い「碁」

 仕事で行った二俣川での発見である。

 

 

 禁煙アピールが非常に強力である。
 碁よりも上に、しかも「赤」で禁煙。相当に禁煙アピールをしたいのは間違いない。

 

 ひょっとすると「禁煙」という店名の可能性すら考えさせられる看板である。

 

 しかしながらだ、この看板と支柱の年季の入り方は、なかなかの古さである。
 という事を考えると、この看板ができたころは、喫煙人口が非常に多く、碁会所とかも一般的なところは灰皿があって、ヒマをもてあましたジジイがタバコを吸いながら世間話をしつつ碁に興じる空間だったと想像できる。

 そんな中で、開明的な思想の持ち主である店主は、嫌煙時代がやってくることを予見し「禁煙」を前面に出して、子供でも通いやすい健全な碁会所を作ったのではなかろうか・・・と、全部想像である。

 

 喫煙が当たり前の時代に、タバコ嫌いの店主は碁会所を営む。禁煙の店づくりをしたものの、やってくる客は口々に問う。「マスター、灰皿ないの?」

 「すみません、うち禁煙なんすよ」

 「ちっ!禁煙?気取りやがって」

 毒づきながら対局を放棄して店を後にする利用客。
 温厚なマスターはニコニコしながらも、心の中で、喫煙者たちへの怒りを募らせていく。
 そして彼は決意した。

 「こんな看板で、ほんとにいいんですか?」
 看板屋の主人は、怪訝そうに問いかけた。

 「構わんよ…私がアピールしたい事は、その2点だけなんだ」

 「そっすか・・・」
 施工を終えた看板屋は、上を見上げた後、思い出したようにポケットから煙草を取り出して、口にくわえるとライターで火をつけ、一仕事片づけた後の至福の一服に目を細めた。

 「ゴホッゴホッ!す、すまんがタバコは」

 「あ、あぁ・・・そうかそうか。すまないね」

 看板屋は慌ててタバコを地面に投げ捨てると、足で踏みつけて火を消した。

 そんな二人を、禁煙 碁 と掛かれた看板が、そっと見下ろしていた。
 この二文字が、囲碁人口減少の受難の時代を救う道しるべになるとは、この時誰も思いもしなかった。

 

 という想像をすることができる。素敵な看板である。

 こういう看板はこれからも大事にされていってもらいたいものである。

 

 天の神様

 シンプルで面白い看板が、これからも見つかりますよう、父と子と聖霊の御名においてお祈り申し上げます。

 

 えいめん!

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